6/9 埼玉武蔵ヒートベアーズ 7-3 栃木ゴールデンブレーブス(県営大宮公園野球場)
連戦が続く中での栃木との南地区首位攻防戦は、14安打の猛攻で7-3とベアーズが快勝。ゲーム差なしの首位に躍り出た。
ベアーズ先発は練習生から返り咲いた長尾光。最速150km/hの剛腕が武器の投手だが、今季初先発でどんな投球を見せるのか注目される。
1回表、長尾の立ち上がりはヒット1本を許したものの、危なげないピッチングで栃木打線を退けた。その裏ベアーズは2番清田育宏の二塁打からチャンスを作り、4番阪口竜暉のタイムリーで1点を先制。2回裏には二死から8番青木怜磨、9番三浦豊の連打から1番伊藤康人のタイムリーで1点。さらに押し出しで3-0とリードした。
3回裏には5番根井大輝、6番町田隼乙の連打で無死2,3塁。7番片山博視の大飛球はセンターの好守に阻まれたが犠牲フライとなり1点追加。続く青木のタイムリーで、5-0と絶好の援護点を長尾にプレゼントする。4月5月と連続月間MVPを獲った西澤宙良に10安打を浴びせ、4回でノックアウトした。
長尾は4回表に葭葉のタイムリーで1点を失ったが、要所を締めてまず5回を乗り切った。5回裏にベアーズは伊藤が初球狙いでセンターオーバーのタイムリー。勝負強いバッティングを見せて6-1と、再びリードを5点とした。
6回もマウンドに上がった長尾だったが、連打を浴びて1点を失い、なおも一死満塁となったところで降板。代わって登板した日髙太勢は、僅か1球でホームゲッツーに打ち取り、見事な火消しでピンチを脱した。
ベアーズは7回を太田大和、8回を阿部真也に任せ、無失点で凌ぐ。ラスト9回は三連投となる芦田丈飛が登板。連打で1点を失ったが7-3でベアーズが勝利し、ゲーム差なしで南地区首位を奪取した。
今季初先発し5回1/3 2失点の長尾光
「緊張はしませんでした。先日の巨人戦(練習試合)の方が緊張しましたね。気持ちは落ち着いていましたし、町田との息も合っていました。6回も体力的にきついということはなかった。グラウンド整備で間があって、もう一度ギアを入れようと思ったんですが、スプリットを掬われるようなヒットがあったので、握力は落ちているのかなと思いました。(3回までに5点の援護点)最高ですね!(笑顔)次はもっと四死球を減らしてスピードも上げていきたいです」。
オープン戦では登場曲に「青い珊瑚礁」を使っていたが、「『HighFive』を聞いたら僕だと思ってもらえるように」と再び『HighFive』を選んだ。これからもこの曲とともに何度でもHighFive(ハイタッチ)を見せて欲しい。
2本のタイムリーで2打点の伊藤康人
「(今日の西澤投手は)頑張って低めに集めていたと思いますが、僕は低めが得意なので打てました。(連戦が続くが体力的には?)僕は連戦の方がバテないんです。足も問題ないですね。体重も落ちていません。太りやすいので、体重は落ちない程度にしています。チームでは髙島さんがよく見てくれて、バッティングこうなってるよ、と教えてくれます」左投手は苦手としていたが、片山コーチの助言で左投手を全く苦にしなくなった。目指す打者像は元広島の前田智徳さん。積極打法でこれからも打ち続ける。
タイムリーとホームランで2打点の阪口竜暉
「ホームランはたまたまですが、堀越投手から打てたのが良かったです。タイムリーも良かったですね。バッティングでは清田さんや片山さんにはアドバイスをもらっています。僕は迷って見てしまうことが多いので、打ちにいっていい、凡打でもいいからと言ってもらって、思い切っていけるようになってきました。今日の最後の打席は球が速いのでポイントを前目にして、振った結果のホームランという感じです」
伊藤も坂口も「ヒーローインタビューは苦手」というが、それに値する見事な活躍だった。ファンの前でのお立ち台も見てみたいものだ。